4月28日に平成最後のすずめの巣立ちを見送ってから、
その次の巣立ちは録画に失敗し、その後はなぜか子育てが行われず・・・・
と、静かでなんとなく寂しかった木太接骨院の玄関。
今年はなぜこんなに巣が空き続けるんだろう、気候のせいなのか?
など考えながらお盆を迎えてしまい、今年はもうないんだなぁとあきらめていたところ、
ある朝突然に巣の中からヒナの鳴き声が聞こえはじめました。
ヒナが鳴きはじめたということは、少なくとも2週間以上前からすずめは入居していたのに、
どうして今まで気がつかなかったんだろうと、不思議に思いながらとりあえず巣の観察をしてみました。
久しぶりに撮影したのでひどい画像になっていますが、
親すずめを見ていて、今まで隠れて子育てできた理由がわかりました。
今までここで子育てをした親すずめたちはみんな、
巣に帰ってきたときも出て行くときも、必ず一声鳴いて子すずめや相方に何か合図を送っていました。
でもこの親すずめは全く鳴かずに巣に出入りして、巣にいる時間がとても短いのです。
なにかの理由で声が出せなくなったのかと思ったのですが、
玄関まわりの掃除のときに、巣に近づいてヒナの声を聞いてみようとしたら、
私の背後から親鳥がチュンチュンと大きな声で、注意を自分の方に向けようとしてきました。
「めっちゃ声でるやん。」と思いながら巣から離れたのですが、
じゃあ、なんでこんなに静かに子育てするのかが、余計わからなくなりました。
親鳥がずっとだまっているからか、ヒナたちは常に親鳥を呼んで鳴きっぱなし。
親鳥は安全でもヒナがいることが丸分かりです。
頭がいいんだか悪いんだか、不思議な子育てだなぁ・・・。
と、疑問に思いながらも、とりあえずそっとしておいて、
数日後の巣立ちを見せてもらおう。
と思っていたら。。。。。
これまた初めてだったのですが、こちらがノーマークのある日の夕方から巣立ちが始まっていました。
私が気がついたのが夜7時。
暗くなりかけている接骨院の玄関周りを、3羽のスズメが飛びまわっていました。
暗くなっては録画もできず、またしても巣立ちを見届けることはできませんでした。
邪魔は入らなかったけど、薄暗い中飛ばされたヒナたちは大変だったろうなぁ。
すずめの子育ての一大イベントを見ることができず、ちょっとがっかりしながら、
子育て中にわずかに録画できた画像を見ながら、ふと気がついたことがありました。
2時間以上録画してるのに、親鳥が一羽しか映っていない。
巣立ち直前には親鳥たちは餌を運びつづけるので、二羽同時に見かけることはしょっちゅうです。
2時間も一羽しか映らないなんてあり得ません。
そういえば、巣立ちまでの間いつもお腹に黒いマークがある親鳥しか見ませんでした。
ひょっとしたら一羽で餌運びをやらないといけなくなって、
危険をできるたけ避けようと、目立たないようにひそかに飛び続けたのかもしれません。
そして巣立ちも、できるだけ誰にも見られないタイミングをさがして、
接骨院が早く終わる日の夕方に強行したのかもしれません。
すずめが状況によって子育てのやり方を変えるなんて驚きでした。
よく巣立ちまでやりとげたなあ、と全員飛び立ったあとしみじみと感動していました。
どの家族も特徴があって、毎回勉強させてくれるすずめの子育て。
来年の春もまた来てくれるとうれしいです。